工業金属は朝から強含み、特に銅が注目を集めた。背景にあるのは中国の政策期待で、「需要の下支えが強まる」との思惑が買いを誘った。報道では、中国が消費需要を刺激する政策を打ち出す動きが意識され、上海先物の銅が大きく上昇したと伝えられている。

欧州時間:ロンドン市場でも上昇が波及、ショートの巻き戻しが加速

欧州時間に入ると、ロンドン金属取引所(LME)の銅も上昇し、買いが広がった。アジア発の上昇を見た短期筋がショートを閉じる動きに回り、上昇を後押しする形に。エネルギー系ニュースでは、LME銅が日中に上昇したことが示され、需給引き締まりへの警戒も相場の支柱になった。

NY時間:供給懸念と“AI需要”が合流、押し目が浅くなる

NY時間は、需給要因に加えて「AI関連投資による電力・データセンター需要が金属需要を底上げする」という中長期テーマも再び注目された。S&P Globalは、銅価格が高値圏にある一方で、市場参加者の見方が割れている点を紹介しており、西側と中国側でポジションが反対方向になっている可能性も示唆している。

値動きの特徴:上げる日は“走りやすい”、しかし熱くなると調整も早い

本日の銅は、上昇局面で「押し目が浅い」一方、短時間で上げると利確も入りやすく、値幅が大きくなった。中国先物が大幅高となった事例が報じられたことで、マーケットは“上に行く日”のスピード感を警戒しながら追随した。投資家の一部は「銅は需給のタイト化が見えた瞬間に、一気に上を試す」とコメントし、短期的なブレイク局面のボラティリティを想定していた。

テクニカル:高値圏の持ち合い、上はブレイク狙い・下は押し目買い

テクニカル的には、高値圏での持ち合いが続きやすく、上抜ければ買いが加速しやすい構図だ。一方で、過熱感が出た場合は調整も速い。つまり「上昇トレンド継続の期待」と「短期の行き過ぎ警戒」が同時に存在し、ニュース1つで振れ幅が拡大しやすい相場になっている。

見通し:次は中国関連の続報と在庫、上昇が“テーマ化”するかが焦点

銅は本日、政策期待と供給懸念が重なって主役に躍り出た。今後は、中国の追加政策や需要指標、在庫統計の変化が材料となる。市場が見たいのは「一日強い」ではなく、「強い日が続く」かどうかだ。次の取引では、押し目が浅い状態が続くか、利確が優勢になるかがポイントになる。

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投稿者 Watanabe, Kenji

東京を拠点とする経験豊富な金融専門家である渡辺健司氏は、日本の大手証券会社でキャリアを積んだ後、現在は独立系アナリストとして日本株およびアジア市場のマクロ経済分析を専門としています。その鋭い洞察力と分かりやすい解説には定評があり、多忙な本業の傍ら、余暇を利用して invesfeed.com の寄稿ライターとしても活動し、グローバルな視点から個人投資家向けに最新の市場トレンドや投資戦略についての分析記事を執筆しています。

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