本日の米株市場は、寄り付き前から「大型グロース一強」ではなく、小型株・景気敏感株へ資金が移り続けているという流れが注目された。前日までの値動きで、ラッセル2000がS&P500を連続して上回る展開が続き、市場では「米景気の底堅さを信じる資金が、バリュエーション面で余地のある銘柄へ向かっている」との見方が増えた。ウォール・ストリート・ジャーナルは、小型株が最高値圏に到達した背景として、投資家の景気観とローテーション取引を挙げている。
欧州時間:先物は神経質、注目は“金利と決算の綱引き”
欧州時間に入ると、指数先物は方向感が出にくく、投資家は「米金利の落ち着き」と「決算シーズンの序盤」を慎重に見定める形となった。市場では「金利が上振れすると高PER銘柄が重くなる一方、景気が崩れない限り小型株は底堅い」という整理が共有され、短期筋は“指数内の強弱差”を使った売買を優先。バロンズも、主要指数が週間では小幅安でも、小型株が目立って強いという構図を示している。
NY時間(序盤):半導体がけん引、リスク選好が戻るが値幅は大きい
NY序盤は、半導体セクターが上昇を主導し、相場のムードが一時改善した。特にメモリ関連を中心に買いが入り、AI需要への期待が改めて意識されたことで、株価指数は押し目から切り返す流れに。Reutersは、半導体株の上昇が相場を支えた一方で、週全体としては**“荒い値動き(choppy)”**だった点も強調している。

NY時間(中盤):7,000の節目が意識され、S&P500は上値で足踏み
中盤にかけては、S&P500が7,000近辺を意識して上値を試すが、伸びが鈍る展開になった。節目では利益確定が出やすく、上昇の勢いがいったん落ち着くのは自然な反応だ。ある市場関係者は「7,000は心理的レジスタンス。抜けても“定着”には材料が必要」と話し、買いが一巡した後は、押し目を拾う動きと戻り売りが交錯した。
引け:主役は“指数の勝ち負け”より「どこに資金が向かったか」
引けにかけて市場が示したメッセージは明確だった。大型株が伸び悩む局面でも、小型株が底堅く、投資家は“成長期待の一点張り”から、景気の持続性を織り込む分散へ動いている。WSJは、小型株がS&P500を上回る連続記録が続いたことを取り上げ、ローテーションが市場テーマとして定着しつつあると伝えている。
見通し:次は決算の中身と金利、ローテーションが“本物か”を試す週へ
今後の焦点は、決算がローテーションの正当性を裏付けるかどうかだ。景気が底堅いなら小型株優位は続きやすいが、金利が想定以上に上がれば資金調達の重い企業には逆風になり得る。次の取引では、S&P500の7,000定着と、ラッセル2000の最高値圏維持が同時にチェックポイントになる。
