本日の暗号資産市場は、ビットコインを中心に不安定な値動きで始まった。東京時間早朝、前日の米株安と米長期金利の高止まりを背景にリスク回避姿勢が強まり、ビットコインは一時的に前日終値を大きく下回る水準まで下落した。特にアジア時間序盤では短期筋のストップロスを巻き込み、心理的節目とされる価格帯を一時割り込む場面も見られた。
市場参加者の間では、前週から続く米金融政策の不透明感が重しとなっており、「高金利環境が長期化するのではないか」という警戒が序盤の売りを誘発したとの見方が多い。暗号資産専門メディアやマクロ系トレーダーの間でも慎重なコメントが相次ぎ、出来高は前日比で一時的に増加した。
欧州時間:下げ止まりとショートカバー
欧州勢が市場に参加し始めると、売り圧力は次第に後退した。ロンドン時間午前にかけて、ビットコインは日中安値圏でのもみ合いに移行し、明確な続落は回避された。テクニカル面では、直近数日間サポートとして意識されていた移動平均線付近で下げ止まったことが、短期的な安心感につながった。
この局面では、下落を見込んでいた短期筋による利益確定の買い戻し、いわゆるショートカバーが入り始めたとみられる。市場関係者は「この水準では売り一巡感が出やすく、流動性の薄い時間帯ほど反発が加速しやすい」と指摘している。

米国時間前半:金利関連ニュースが転機に
流れが明確に変わったのは米国時間に入ってからだ。米経済指標の一部が市場予想を下回り、米長期金利が低下基調を強めると、暗号資産市場にも追い風が吹いた。特に「利下げ開始時期が想定より前倒しされる可能性」が再び意識され、リスク資産全般に買いが波及した。
この動きについては、米金融市場の動向を速報したReutersの報道でも、「金利低下がビットコインなど高ボラティリティ資産の支援材料になった」と分析されている
ビットコインは米国時間前半にかけて急速に値を戻し、日中高値圏まで一気に上昇。出来高も増加し、アルゴリズム取引による追随買いが相場を押し上げた。
米国時間後半:上値は重いが底堅さを確認
終盤にかけては、短期的な上昇に対する利益確定売りが出たものの、下押しは限定的だった。重要なレジスタンス水準手前では上値の重さが意識された一方、押し目では買い意欲も確認され、結果的に前日比プラス圏での引けとなった。
テクニカル的には、日足ベースで重要なサポートを守ったことが評価されており、市場では「急落後の反発としては健全な形」との声も聞かれる。
今後の注目点
本日の値動きは、ビットコインが依然としてマクロ要因、とりわけ金利動向に強く反応する資産であることを再確認させる一日だった。今後は米国の経済指標や中央銀行関係者の発言、そして心理的節目となる価格帯での攻防が焦点となる。短期的にはボラティリティの高い展開が続く可能性があり、市場参加者は引き続き慎重な姿勢を崩していない。
