アジア時間序盤のビットコイン(BTC)は、前日までの上昇を受けた短期的な利益確定売りが先行し、一時34,200ドル付近まで下落した。出来高は前日比でやや低調だったものの、34,000ドル近辺では押し目買いが断続的に入り、下値は限定的となった。
市場関係者の間では「米長期金利の動向を見極めたいとの慎重姿勢が強かった」(暗号資産アナリスト)との見方が聞かれた。
ロンドン時間:ドル安を背景に買い戻し加速
欧州市場に入ると、米ドル指数が軟化したことを受け、暗号資産市場全体に買い戻しの動きが広がった。ビットコインは34,800ドルの短期レジスタンスを上抜け、ストップロスを巻き込みながら上昇ピッチを速めた。
この局面では、機関投資家のフローを示すオンチェーンデータにも改善が見られ、「リスク選好が一時的に回復した」(市場関係者)と指摘されている。

NY時間:35,000ドル台定着を試す展開
米国時間序盤には、米国債利回りが落ち着いたことを好感し、ビットコインは日中高値となる35,400ドル近辺を記録。出来高もこの時間帯で増加し、短期トレンドは明確に上向いた。
テクニカル面では、**200時間移動平均線(約35,000ドル)**が意識され、終盤にかけては同水準を挟んだもみ合いとなった。
見通し:次の焦点はマクロ指標と36,000ドル
ビットコインは結果的に安値圏から切り返す形で取引を終え、底堅さを示した。市場では今後、米経済指標やFRB高官発言がボラティリティを左右すると見られている。
