本日の暗号資産市場は、アジア時間にかけて売り優勢でスタートした。ビットコイン(BTC)は前日高値圏からの調整が入り、早朝には一時的に急落。日中安値を更新し、短期的な利益確定売りが市場を支配した。
この下落局面では、出来高が急増しており、レバレッジポジションの解消が価格変動を増幅させた可能性があるとみられている。
欧州時間:下げ止まり感、センチメント改善
欧州市場が開く頃になると、ビットコインは下げ止まりの兆しを見せ始めた。主要取引所での売り圧力が一巡し、徐々に押し目買いが優勢となった。価格は狭いレンジでのもみ合いに移行し、市場心理は「恐怖」から「慎重な楽観」へと変化した。
暗号資産市場の分析サイトによれば、オンチェーンデータ上では長期保有者の売却が限定的であることが示されており、これが下値を支えたとの見方もある。
NY序盤:出来高伴う反発、心理的節目を回復
ニューヨーク時間に入ると、ビットコインは明確な反発を見せた。米国株式市場が安定した動きを示したことを背景に、リスク資産全般に買い戻しが入り、BTCは心理的節目を再び回復した。
この上昇局面では出来高が再び増加し、短期トレーダーだけでなく、現物投資家の参入も観測された。ある市場関係者は「この反発はテクニカル的な自律反発であり、完全な強気転換と見るにはまだ材料不足だ」とコメントしている。

NY後半:上値は重く、高値圏で調整
NY後半にかけては、上昇の勢いがやや鈍化した。ビットコインは日中高値を試す動きが見られたものの、上値では利益確定売りが入り、結果的に高値圏での持ち合いとなった。
市場では「短期的にはボラティリティの高い展開が続く可能性がある」との見方が多く、特にデリバティブ市場のポジション動向が注目されている。
マーケット展望
本日の暗号資産市場は、急落からの反発という典型的なボラティリティの高い一日となった。ビットコインは重要なサポートを維持した一方、上値では依然として警戒感が残っている。今後はマクロ経済指標や米金融政策の見通しに加え、暗号資産関連の規制動向が市場の方向性を左右する要因となりそうだ。投資家は引き続き、価格水準と出来高の変化を注視する必要がある。
