アジア時間の金市場は小幅な値動きで始まったが、米金利低下観測を背景に徐々に買いが増加。1トロイオンスあたり3,950ドル台を中心にしっかりとした推移となり、前日の上昇分を維持する形でスタートした。
市場参加者からは「ドル軟調が続く限り金は下値を探りにくい」との声が聞かれた。

欧州市場:リスクオフ強まり一段高

欧州勢が参入すると、ウクライナ情勢の再緊張や中東関連ヘッドラインをきっかけにリスク回避姿勢が強まり、金買いが本格化。価格は一気に3,980ドル台まで上昇し、心理的節目の4,000ドルに接近した。
アナリストは「金市場は短期筋の買い戻しに加え、長期資金の流入も続いており、上昇圧力が非常に強い」と指摘する。

NY時間:ETF流入と中央銀行買い観測で4,000ドル目前

米国時間に入ると金のETFへの資金流入が確認され、投機的な買いと実需の買いが重なったことで上昇の勢いが加速。終盤には4,000ドル台を試す場面を見せ、市場心理は強気一色となった。

### ■ テクニカル分析と今後の焦点

4,000ドルがレジスタンスになりつつあるが、突破すれば4,150〜4,200ドルが次のターゲットとの見方が多い。
特に利下げ観測が強まれば、金市場は再度の上昇トレンドに入る可能性が高い。

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投稿者 Watanabe, Kenji

東京を拠点とする経験豊富な金融専門家である渡辺健司氏は、日本の大手証券会社でキャリアを積んだ後、現在は独立系アナリストとして日本株およびアジア市場のマクロ経済分析を専門としています。その鋭い洞察力と分かりやすい解説には定評があり、多忙な本業の傍ら、余暇を利用して invesfeed.com の寄稿ライターとしても活動し、グローバルな視点から個人投資家向けに最新の市場トレンドや投資戦略についての分析記事を執筆しています。

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