早朝、 WTI原油 が 69.20ドル付近からスタートしましたが、需給懸念の浮上で一時 68.50ドル台 まで売られました。特に米在庫統計のリスクやOPECプラスの足並みの乱れが、市場心理を冷やしました。テクニカル的には、69ドル近辺が本日の第1サポート水準として注目されました。

「原油市場は需給の信頼性が揺らいでおり、リスクオフの流れが強まると68ドル台半ばまでの下押しもあり得る」と、商品アナリストは語りました。

昼〜ロンドン時間

ロンドン取引時間に入ると、リスクオンの流れが徐々に浮上し、原油価格も反転の気配を見せました。WTIは 68.50ドル→69.80ドル まで回復し、 70ドル台突破の兆し を見せました。市場参加者は、OPECプラスの可能性ある減産合意観測に反応。短期的な買い戻しが加速しました。

この局面では、70.00ドルが心理的な節目として意識され、突破すればさらに買いが広がるとの見方が強まりました。

終盤〜クローズ(北米時間)

米市場オープン後、需給引き締まり期待が鮮明になり、WTIは 70.30ドル付近 まで上昇。その後、70ドル付近を維持しながら、終値では約 70.10ドル を付けました。高値・安値でレンジが形成され、「70ドル台を明確に維持できるか」が焦点に。

テクニカル的には、上値抵抗として70.50ドル付近、下値サポートとして69.00ドル付近が浮上。アナリストは「70ドル割れが再び訪れれば、69ドル以下への押し目リスクが再燃する」と指摘しました。

見通し(Looking Ahead)

明日は、原油在庫統計(EIA)とともに中東情勢のニュースがキーファクターです。70ドル台を明確に維持できるかどうかが注目され、もし70.50ドルを超えると短期的な上昇モメンタム継続が期待されます。一方、69ドル割れた場合には調整圧力が再び高まる可能性があります。

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投稿者 Watanabe, Kenji

東京を拠点とする経験豊富な金融専門家である渡辺健司氏は、日本の大手証券会社でキャリアを積んだ後、現在は独立系アナリストとして日本株およびアジア市場のマクロ経済分析を専門としています。その鋭い洞察力と分かりやすい解説には定評があり、多忙な本業の傍ら、余暇を利用して invesfeed.com の寄稿ライターとしても活動し、グローバルな視点から個人投資家向けに最新の市場トレンドや投資戦略についての分析記事を執筆しています。

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