早朝から 金(ゴールド) が安全資産需要を背景に上昇し、 4,020ドル/トロイオンス 付近での取引を開始。市場では、「歳出増大・ドル弱化・地政学リスク」の三者要因が重なっており、金の高値更新観測が強まりました。実際、昨日発表のデータでも、金需要が根強く、インフレ懸念とともに注目されています

一方ビットコインは、前日の急騰後の利益確定売りに押され、 45,000ドル-46,000ドル のレンジで動意が薄く、出来高もやや減少傾向にありました。

昼〜欧州時間

欧州市場では金がさらにモメンタムを強め、 4,035ドル付近 まで上昇。トレーダーからは「4,000ドルを明確に超えてきたことが心理的なターニングポイント」との声も。下値のサポートとしては、3,980ドル付近が重視されました。

ビットコインに対しては、仮想通貨市場全体のリスクオンムードの低下が影響し、急伸できず。レンジ 44,800ドル-46,200ドル を横ばい推移しました。

終盤〜北米セッション

米開場後、金はさらに買いが加速し 4,050ドル近辺 まで上昇。終値では約 4,045ドル を付け、高値圏で引けました。アナリストの一人は「金の上昇は短期的なテクニカル追随もあるが、構造変化によるもの」と述べました。

ビットコインは、売買レンジの中で再び 45,000ドル付近 に落ち着き、明確なブレイクアウト材料が見えない状況です。出来高低下・モメンタム鈍化という指摘もあります。

見通し

金は、次の注目レンジとして 4,070ドル〜4,100ドル の節目、および下値サポート 3,980ドル〜4,000ドル を意識。仮に4,100ドルを明確に突破できれば、さらなる上昇シナリオも視野に入ります。ビットコインについては、46,500ドル超え44,000ドル割れ が出るかどうかが次の材料になりそうです。暗号資産市場への規制ニュースや大型投資家の動向も引き続き注目されます。

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投稿者 Watanabe, Kenji

東京を拠点とする経験豊富な金融専門家である渡辺健司氏は、日本の大手証券会社でキャリアを積んだ後、現在は独立系アナリストとして日本株およびアジア市場のマクロ経済分析を専門としています。その鋭い洞察力と分かりやすい解説には定評があり、多忙な本業の傍ら、余暇を利用して invesfeed.com の寄稿ライターとしても活動し、グローバルな視点から個人投資家向けに最新の市場トレンドや投資戦略についての分析記事を執筆しています。

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