暗号資産取引を始めたい人が増える一方で、詐欺的なプラットフォームも同じスピードで増えています。その中のひとつがMirprogexです。表向きは「本格的な取引所」を装っていますが、調べれば調べるほど疑わしい点が見つかります。


見せかけのSECライセンス

Mirprogexは公式サイトで「SECライセンスを取得」と主張しています。住所まで書かれており、いかにも正規の業者のように見えます。しかし実際に確認できるのは:

  • コロラド州での法人登記
  • SECへのForm D提出(これは通知に過ぎず、規制や承認ではない)

つまり「SECに規制されている」という宣伝は事実ではなく誇張表現に近いのです。


利用規約の不可解な点

Mirprogexの利用規約を読むと、普通の投資家ならすぐに首をかしげる内容が並びます。

  • SECを「法律」「裁判所」と記載する初歩的ミス
  • 香港法とSEC裁判所、矛盾する管轄を同時に並べる
  • 「賠償は手数料分まで」と責任を極端に制限
  • 契約は「掲載した瞬間に有効」とし、ユーザーへの通知なし
  • 集団訴訟や陪審の権利を放棄させる条項

これらはすべてユーザー保護を否定する内容で、信頼できる取引所なら絶対に採用しないルールです。


運営者情報も怪しい

Mirprogexのサイトには有名人の名前や写真が掲載されていますが、調べてみると完全に虚偽です。

  • Donald Trump Jr.を「会長」と表記
  • Aave創業者Stani Kulechovを「CBO」と紹介
  • Grayscale CEOの写真を別人名義で使用

要するに、経営陣のプロフィールはでっち上げの可能性が極めて高いのです。


実際の利用状況

アクセス解析によると、Mirprogexの月間トラフィックは100以下。まともに運営されている取引所なら考えられない数字です。さらに:

  • Web版のみでアプリ提供なし
  • 出入金の詳細説明なし
  • 連絡先はフリーメールアドレス(Outlook)

こうした点からも、**実態のない「見せかけサイト」**であると考えられます。


投資家が注意すべきこと

Mirprogexに共通する危険信号は以下の通りです。

  1. 規制を名乗るが、裏付けはない
  2. 利用規約が矛盾だらけ
  3. 運営チームの信憑性ゼロ
  4. 利用者がほぼ存在しない

結論:Mirprogexは信用できない

Mirprogexは、投資家に「SEC規制の安心感」を装って資金を集めようとしている疑いが強いプラットフォームです。実際にはライセンスも信頼できる運営者も存在せず、投資資金が守られる保証はありません。

暗号資産投資では、規制番号が公開されている正規業者を選ぶことが最も大切です。Mirprogexのような矛盾だらけの取引所は避けるべきでしょう。

投稿者 藤森野飞

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